マネーボール


DVDはすでにAmazonで800円まで安くなっている。すごい。

有望だった野球選手が大成せず、スカウトからGMになったはいいものの、とにかく金のない球団をもつことになって、お金がないならデータで勝負とばかりにデータおたくぽい青年の意見を元に評価されていない選手を集めて強いチームを作ろうとする話。

ブラッド・ピットが出ているのだから仕方ないが、もう少しチームつくりと各選手の特徴を浮かび上がらせる作りにしてほしかった。GMの過去やプライベートなんて別にどうでもいい。アンダースローの抑えはどのように活躍したのか、ジアンビの弟はなぜダメだったのか、そして評価されてこなかった選手たちにいかに自信をつけさせたのか、という野球の舞台裏的なところが見たかったです。だのにブラッド・ピットという一流役者にばかりスポットを当てるのは本末転倒ではなかろうか。

とはいえブラッド・ピットの娘が歌う「The Show」にはぐっときました。

Wikipediaによるとデータ主義な選手獲得指針はすっかりメジャーリーグ全体に行き渡って、現在はモデルとなったGM自体が作中で否定していた盗塁なども積極的に試みているとか。新しい市場を開拓したことによって市場がすぐに飽和し、人々はまた新たに市場を探すことになる。なんか遊牧民や石油堀りみたいで、人類がそうやって新しいものをどんどん開拓していくことが成長なのかと思うと、どこまでいっても楽園はないものだ、とJ・G・バラードのように嘆息するしかない。

未知の分野の開拓ではなく、現在評価されていない層を掘り起こしたり活用することの方が、多くの人に幸福をもたらすと思う。だけど、マネーボールが歩んだ方針はすぐに浸透して、また評価されない層を新たに創りだすことになって堂々巡りになりそうな気もする。みんなが幸せになるにはどうしたらいいんですかね。

コメント