コケカツ(56)猫の教え

Cat

学生時代はものすごいちゃらんぽらんで、留年するわ、人から嫌われるようなことを利己的にどしどしやるわで、ダメ人間としか言いようのない存在だった。社会人になってお金を稼ぐようになっても古本を買ったりお酒を呑んだりするばかり。本は多少読むようになったけど、それで何かが劇的に変わるわけでもなく、読みもしない本を買っては積んでいく生活でした。

仕事場で猫を拾い一緒に暮らすようになって、自分がちゃんとしなければ猫が野垂れ死ぬということに気づいたのです。わたしがお金を稼がないとお互い食べるものがなくなる。就職氷河期まっただ中、ろくな資格もないのでアルバイトと派遣社員をくり返すような生活を続けていては、猫が死んでしまう。守るべき存在がわたしの働く動機でした。

何か役に立つ資格のために勉強しようと思い立ち、簿記に手を出した。小説を読むのをやめ、毎日電卓を叩き、ちょうど1年で日商簿記2級に合格した。自分も勉強すれば何かしらできるという自信になりました。当時は簿記をとっても全く会社で使わなかった(簿記とってる人いなかったのに)けど、今の会社に入って部署の会計がただのメモだったところを、借方・貸方で出力できるようにし、数年越しに簿記が役に立ちました。
何も資格をもってなくて働くの大変、という人はプログラミングという手もありますが、その前に簿記やるの、自信をつけるためにもおすすめです。

さらに、いわゆるGTD(Getting Things Done)という仕事のやり方を取り入れて、計画的に学習するという習慣も身につくという一石二鳥。GTDはやるべきことをメモし、終わったら消すというTODOに加えて、週単位で振り返りをすることでいろいろ改善していくというもの。振り返りはなかなかできてないけど、やるべきことを自分の頭に記憶させず、外部のメモに頼るというのはかなりストレスがなくなる。「あれやらなくちゃ」と思ったらすかさずiPhoneの「Things」にメモる。やったメモは消えていくし、やらなかったメモは本来やらなくてもよかったものかもしれない、と気づく。

いわゆる意識高い人は「何かをやろう」が動機になるようですが、わたしのように極力引きこもって猫とごろごろしたいというような人には、とりあえず現状を切り抜ける動機が必要で、それには猫と暮らすのがとても有用です。猫じゃなく犬でも兎でもコケでもいいんですけど。起業して有名人と酒を呑んでぶいぶいいわせることを是とする考え方、本当に一部の人にしか実現できないし、実現できたって維持することが大変できっと疲れちゃうと思うのです。地味でもいいから生きていく動機があればそれで十分じゃないすかね。

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