コケカツ(55)ネコ科の気持ち

ユキヒョウ Cat

生まれてすぐに母が働きに出たので、子どもの頃はあまり母の記憶がない。朝早く熱い卵かけご飯を食べさせられて(そのせいで今も卵かけご飯があまり好きじゃない)、夜は晩メシを作って食べたらすぐに寝かしつけられてしまった。親戚や乳母はいたが、年が離れすぎていて興味が全然ちがう。その頃よく遊んでいたのが黒い猫だった。丸い尻尾で10才くらいになっていたので、走ったりじゃれたりはしない。わたしが小学校にあがるかあがらないかの頃に、風呂場に積んであった薪の上(そう、我が家は五右衛門風呂だったので薪で風呂を沸かしていたのだ)に置いた段ボールの中で死んでしまった。冬の寒い時期で、木造の隙間風がたくさん入る家の中で、風呂場が一番暖かかったのを知っていたのだろうと母が言ったのを覚えている。埋葬した場所はなぜか生ゴミを捨てる場所の近くで、そこから生えてきたミョウガは夏の食卓に並んだ。ミョウガを見ると今でも黒い猫のことを思い出す。

働きはじめてけっこうすぐに猫と出会い、いい年になるまで一緒に暮らした。正直なところ人間とのコミュニケーションはとても苦手で、相手の願望がある程度分かっても、それをかなえるために動くのが楽しくもありしんどくもあり。その点、猫の要望はメシかトイレか布団なので、とってもシンプル。もちろん微妙な心持ちを持っていると感じることも多々あるけど、少なくとも一緒に暮らしていればかなえてあげられる内容しかない。猫はダイヤモンドを寄越せとか、金目鯛のお造りを買ってこいとか言わないわけです(人間が食べてたら要求するけど)。

飼い猫の気持ちはだいたい分かるけど、動物園にいる大型のネコたちは何を考えているかちょっと分からない。多摩動物公園では、若いサーバル2匹はあまり落ち着かずにうろうろしている。縄張りは厳しくないらしいけど、ストレスを感じたりするんだろうか。
チーターは数が多すぎるのか、移動した個体もいるらしい。週末に見た2匹はとても仲がよさそうだった。すると横にいた大きなカメラを持った人が、飼育員と話し始め、体調の悪いチーターは公開させずに休ませていると話していた。飼い猫はよくげぽっていたので通常運転なのかと思っていたけど、やっぱり体調が悪かったのかな。今更心の中で謝る。げぽったのにないがしろにしてすいません。

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