コケカツ(53)映画「すみっコぐらし」は2回泣かされる

映画すみっコぐらし movie

公開時に侮れないと話題になっていたので、映画「すみっコぐらし」を、遅ればせながら立川シネマシティで見てきた。
「週末、大人達がざわついた:「映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ」の引力」で書かれているところの、すみっコぐらしを全く知らない人として見た。最初の30分くらいはふわふわした生き物がふわふわ動いてるな、くらいにしか思わない。本番はひよこの話が出てきてから。予想外は予想外なんだけど、本当の予想外は劇場にあった。

ふつう映画を見ていて嗚咽するほど泣いてる人はそれほどいない。だけど「すみっコぐらし」の場合は子どもがいっぱい見に来ているのだ。そして大人も泣く威力のストーリーなので、当然子どもも泣く。子どもは嗚咽を我慢できない。「うわーん」じゃなく、「ひぃ〜〜〜〜〜ん」と泣くのだ。そうだった、子どもが哀しさを我慢できない時はそういう泣き方しますよね。キャラクターがなまじかわいいだけに、後半の展開のギャップで涙を抑えられない子が数人いて、後ろの方から静かに「ひぃ〜〜〜〜〜ん」と聞こえてくる。ちょっと、大人は泣くの我慢してるんだから、声出して泣かないでよ、なんて心の中で叱ってもムダだ。子どもたちの「ひぃ〜〜〜〜〜ん」にもらい泣きで、2度泣かされる羽目になる。映画終わったらいそいそと退出しました。

ネタバレぽいことを言いますね。
これから見る方はここからねとらぼさんの記事へ行って、監督のインタビューを読んで、それから映画館へ直行してください。

最初に紹介されるすみっコさんたちは、途中で会うひよこと旅をするが、ラストで決定的な線引きがなされる。そこでみんな泣くしわたしも泣く。でも人間から見たらどっちも絵本の中のキャラクターだ。ひよこは絵本の中の絵本に閉じこめられたまま出ることができないけど、人間から見たらどっちも絵本の中。1層目と2層目のちがいだけなのに泣いてしまうのはなぜだろう。2層目の住人が1層目に行けないことは、やっぱり悲しいことなのかな。

泣かせを多重に仕掛けてくるというのも特徴かも。しんみりから泣かせ→泣かせ→救い?→無理→泣かせ、みたいな展開だ。多重に仕掛けられることで、1回目の波を越えても2つ、3つと来るので涙の海に沈んでしまうことになる。ねとらぼさん言うところの「つるべ打ち」だ。

もう一つ、最後の最後に2層目の絵本に1層目のすみっコたちが絵を描いて、ひよこと一緒に遊ぶシーンがあるのだけど、それを見てまた後ろの子どもたちが泣いていた。そりゃそうだよな、「仲間」だと思ってたのに決定的に別れてしまったのだし、絵本に描かれることで余計に分断が明瞭になってしまう。良い話のようにまとめてるけど、けっこう残酷なシーンだと思った。

ふつうの映画は見た後に思い出しても冷静にストーリーをなぞれるんだけど、本作は思い出すだけで泣きそうになる。インタビュー記事の画像、映画を見る前と後では全然意味が変わってきますから!
原作も読みます。

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