コケカツ(51)『サカナとヤクザ』がやばい

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魚は好きだけどウナギは絶滅危惧種と言われてから自分の意思では食べていない。葬式とかで出た時はそれしかないから食べるけど。でも、ウナギを食べる人たちは、ニュースを見ても店で売ってて罰則なければ食べるに決まってる。だから売ってる店が悪いと思うけど、店側だって採算がとれて客が買うなら売るよね。国が取り締まるしかこの連鎖を留めることはできないと思うけど、市場経済に政治が関わるのは良くないことだと学んだので、わたしたちはウナギが絶滅するまで指をくわえて見ていることしかできない。ウナギのような大きな生物が絶滅したら、生態系が大きく変わると思うんだけど、気にしない人は気にしないんだろう、自分が被害に遭うまでは。

『サカナとヤクザ』ではもう一歩踏み込んで、ウナギの稚魚シラスウナギがどこで捕獲されて飼育されているかまで取材している。きちんとした養鰻業者もいるけど、結局仕入れがどうなっているかまでは管理できないようだ。台湾や香港まで足を踏み入れているけど、詳細なことまでは書けない。これだけ大きな市場にヤクザが大きく関与しているなんて、先進国として疑問に思う。

本書はウナギだけじゃなく、銚子や根室のような港町は元々漁業者とヤクザがとても近い存在だったこと、鮑など今でも多くが密漁されたものが市場に出回っていることを暴く。何も考えずに寿司屋で食べた鮑、出所がどこだったかなんて考えたこともなかった。ウナギ以外は全うに管理されているものと思っていたけど、全然そんなことはない。特に驚いたのが、発電所近くは禁漁区域になっているから地元の漁師は入らないのに、密猟者は平気で獲ってしまうこと。密猟者は見張りや運転手なども含めてグループで対応しているのに、取り締まり側は数人しかいないから全部を押さえることなんて到底できない。公務員を増やす、極端なことを言うと密猟者をすべて公務員にすることができたら、密猟者はなくなるのだろうか?

次は岩波書店から出る『結局,ウナギは食べていいのか問題』を読もうと思います。海の中のことは見えないからはっきり言えないのも分かるんだけど、そろそろ白黒つけてほしい。

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