コケカツ(43)興味のない人に苔の話をする

しろいさしみ Bryophytes
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コケカツ!とは野山に分け入ってコケを見ること。撮るだけで採らない。

正月に悪友と酒を呑んでいたら、知らないうちに隣のテーブルの人たちと話していた。正月は人のガードが緩むのか、悪友が人の懐に入るのがうまいのか、毎年正月に吞むと横の人とLINE交換したりするけど、それ以降連絡はとらない。わたしには懐に入るスキルがないし、興味のない人に苔の話はしないので、スマートフォンで苔の写真をすっと出せる準備をしていない。しかし悪友はわたしの苔属性を積極的に話していくので、わたしが一人オタオタすることになる。余計なこと言うなって。

こういう時、苔の写真を見せてもいいのだけど、TG-4の接写機能を見せることにしている。接写に全く関心を見せない人と、すごい食いついてくる人にきれいに分かれる。苔だけだとスルーされるけど、身近なものがミリ単位で接写できるのは関心を持ちやすい。確かこれは紫蘇の裏側。

紫蘇の裏側

高校時代の同級生と卒業以来に会って、苔の話は全くスルーされたけど、接写機能は食いついてきた。テーブル番号に刻まれているギザギザが肉眼では見えないけど、TG-4なら写せる。同級生はがんばって目をこらしてギザギザを肉眼でとらえようとしていたけど、Humanには無理なのだ。そういう、普段見ているものがちがうように見えることのおもしろさが伝わる人と伝わらない人がいるのはなぜだろうと考えている。視覚はとても影響しやすいから自信を持ちやすくもある。興味をもたない人は、もしかしたら自分の視覚を疑わず、TG-4の接写も認識できない自分とは関係のないこと、と処理しているのかな。

しろいさしみ

酔っぱらってゴージャスな演出の刺身を食べていた。

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