某所の樹幹にて。
かなり小さいです。1cmあるかないか。
こうしてみると葉先が尖っているような。尖り具合によってはミゾゴケモドキ(Scapania cuspiduligera)の可能性もありそうですが、ミゾゴケモドキは国内だと秩父山地しか見つかっていないようなので除去してよさそう。イギリスの信頼できる苔図鑑BBSでもミゾゴケモドキが紹介されていますが、ちょっとちがう感じ。
腹側は小さい腹葉がないので、背葉と腹葉はほぼ同じ大きさと思ってよさそう。
細胞を見てみると小さい油体が4つ程度で、トリゴンはあやふやです。平凡社の図鑑によると「表面がややベルカ状」「葉身細胞はやや厚壁」とありますが、どうかな?
もしマルバコオイゴケモドキだとすると雄と雌が同じ茎に付く「雌雄同株」。さらに「雄苞葉は茎の途中に付き、花被は雄苞葉の直下から出る長い側枝に頂生する」とあります。この白くひょろっと出てるのが側枝なのかな?
明確な答えは出ず、消去法でなんとなくマルバコオイゴケモドキという感じです。特に生育していた基部が地面じゃなかったような気がする(いつも記録し忘れます)。小さいから再度会えるかどうか……。でもふわふわで透明感のある複雑な美しさをもつ苔だと思います。かなり好きなタイプ。
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