ニスを引いたようにつやつやしているのでニスビキカヤゴケ。カヤは何の意味だろう……?
先日出たばかりの『知りたい 会いたい 特徴がよくわかる コケ図鑑』でも「初心者にもわかりやすいコケ」として紹介されているように、一目見ただけで分かりました。他の苔類でもこのような楕円形の葉が2列でつながるものもありますが、ツヤと葉の丸まりがちがいます。とはいえ、外見それも背中側から見て判断を下すのは早すぎる。じっくり見ていきたいと思います。
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ちょっとした虫ぽさがある。けっこう不規則に分枝します。
腹片と呼ばれる茎の両脇につく小さい葉が舌の形をしています。……まあ、舌の形というのが特徴的かどうかは疑問なのですが。また、葉がくるりと内側に曲がっているのも大きな特徴。ニスビキカヤゴケはクラマゴケ属なのですが、一般的なクラマゴケモドキは葉が内曲しないので同じ属なのが少し不思議。腹片など別の特徴から同じ属になっているのでしょうか。
顕微鏡を使うと葉先の棘(歯)がよくわかります。茎の横に耳のように出っ張っているのが腹片。こちらにも歯をもつものがあります。
失敗したのが口の中にニスビキカヤゴケを入れなかったこと。噛むと蓼のように苦みがあると書かれているので、それを確かめて初めて同定できる。視覚だけでは判断できない苔というのもあるのです。苦い味が好きなのでよけいに悔やまれます。次は忘れないようにしよう。
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