苔観察日記:山梨県某所は苔よりも茸がいっぱい

Bryophytes
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8月になると関東近辺の山はさすがに暑い。木陰で渓流が流れていると涼しく感じられるところもあるけれど、それほど標高が高いわけではないので、場合によっては平地と変わらないところも多い。台風やにわか雨があればそれでもいいけど、今年は稀に見る日照りで各地のダム貯水量が少なくて困っているとか。当然、苔にとっても雨が少ないのは問題で、スギゴケなどはちりちりに縮れてしまったりする。

直射日光でくるくるのナミガタタチゴケ

直射日光でくるくるのナミガタタチゴケ

今回は山梨県笹子駅から徒歩30分で登山道に着く滝子山、の途中にある三丈の滝を目標に苔を観察するのが今日の目的。滝子山には登りません。

笹子駅からしばらく歩いて集落を抜けると山道に入る。このあたりから地衣類をはじめとして、タチゴケやギボウシゴケらしき種が見えてくるので、山中に入ったらさぞかし、と期待が高まる。駅から都合1時間ほど歩くと道証(みちあかし)地蔵が見えてくる。ここを右に曲がるといよいよ登山道。

道証地蔵

道証地蔵

崩れかけてはいるけどしっかりしている橋が渓流にかかっている。ここを渡ると本格的に山となり、川からの水蒸気がかなり涼しく感じられる。中には胞子体はないものの、蒴柄を伸ばし始めている個体もあり、9月くらいから本格的に蒴が見られそう。

休憩していたら女性二人組が道に迷ってルートを聞いてきた。どうも地図を持たずに登っていたようす。昭文社の『大菩薩嶺』に山梨県北部の地図はおおよそ掲載されているので、持っていた方がいいと思いました。

苔はそれほど珍しいものはなさそうで、コスギゴケ(?)やコツボゴケ、ホウオウゴケが中心。山に入ってからは登れば登るほど苔が減ってくる。なぜだ……? 渓流に沿った登山道なので、苔は必ずいるはずと思っていたのに、今回は不作。植林されてからあまり活用されていない山だと聞いたので、もしかすると杉林の枯れ枝が落ちて地面が覆われているから苔ができにくいのかもしれない。

サナダゴケ?

サナダゴケ?

ホウオウゴケ

ホウオウゴケ

その代わり菌類が豊作! 初めて見ることができたタマゴダケやフクロツチガキらしき種など、見たことがないものばかり。歩いていて視野に真っ赤なタマゴタケが見えたときは思わず声をあげてしまった。粘菌も白いのと黄色いのを見ることができてほくほくしました。夏の暑くて雨のない時期にこれだから、秋雨の頃はもっとすてきな光景になるのかも。

フクロツチガキ

フクロツチガキ

粘菌のツノホコリ

粘菌のツノホコリ

シロオニタケは食べると中毒しますカエンタケは触った時点で悪影響を及ぼすらしいけど、食べたら毒という茸は触っただけでも害があるのだろうか? よくわからないけど、こわいから必ず手を拭くようにしている。

シロオニタケ

シロオニタケ

タマゴタケ

タマゴタケ

遠目から見て「なんじゃこりゃ」と驚くくらいに大きい茸。坂の上に倒れていた木に駆け寄ってみたら、わたしの手のひらより大きい。フスベの仲間?

大きな茸

大きな茸

苔類でこれはっと思ったのはトサホラゴケモドキくらい。葉の周辺にぎざぎざ(鋸歯)がないから、比較的分かりやすい。

トサホラゴケモドキ

トサホラゴケモドキ

この日は34度くらいまで上がったそうだけど、気温はともかく直射日光を遮るものがないので、山から駅までの道のりがとてもつらい。途中にある笹一酒造の富士桜高原ピルスが最高においしかったです。苔目当てではなく、茸を目当てにもう一度登ってみたいかも。

この先に富士山があるはず

この先に富士山があるはず

富士桜高原ピルス最高です!

富士桜高原ピルス最高です!

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