イスラム教徒が土葬に反対されてた件


昨年の秋に栃木県足利市でイスラム教徒が土葬のために墓地利用を反対されていた件がありました。

そのときにも書きましたが、茨城や栃木は土葬が基本という意識があったので、どうもおかしいと思っていたのです。都立中央図書館に所蔵されている足利市史(1929.1)で調べてみると、「葬儀の施行」という欄(P.796)には、「棺は、座棺を普通とするも、稀に寝棺を用ふるもあり。」とあり、やはり昭和の始め頃は土葬が基本だったのです。

しかし片手落ちなことに、その後に出版されていた『近代足利市史』(1979)をチェックしてこなかったのです。これでは昭和に入った後にどのような変遷があったのか分かりません。不覚。

個人的には火葬でも土葬でも一緒(一部、土葬は後のメンテナンスが大変だそうですが)だと思いますが、この差別意識に疑問を感じる。記事には「新墓地建設 絶対反対!」と書かれていますが、はっきりと「土葬絶対反対!」と言わない辺りに大人の知恵を感じます。

しかし、田舎のじいさんばあさんを見ていると、食べるものでもなんでも非常に保守的なのは身にしみて知っています。なので、もしうちの実家にイスラム教徒の墓を作るなんてことになったら、同じような反対意見が出ることは想像に難くない。

世間では移民推進運動なんてものもあるようですが、墓ですら受け入れられない人々がこれほどいるという事実をまず認識しなければならない。根本的な生活の面で相容れないことがたくさんある中、単に住む場所と仕事をぽいっと与えればクリアできる話ではないはずです。もしこのまま移民が進めば各地で風習の違いを受け入れられないことによる対立が起こるのではないか、と危惧する次第です。

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