1月17日に都内某所で開催された第38回読書部活動は課題図書がブルガーコフ『巨匠とマルガリータ』。郁朋社版や群像社版もありますが、今回は一番最近出版された河出書房新社の世界文学全集シリーズとしました。出版社が異なるとノンブルが違ってしまい、該当箇所を探すのが難しくなってしまうのです。とはいえ、群像社版もお持ちいただけたのでざっとめくってみると、訳が鋭いというか言葉の使い方がかなりちがうと感じました。読み比べてみるのも時間があればおもしろそう。
参加者から出た意見は以下の通り。
- 巨匠の作品のラストと、実際の物語のラストが合致している
- 最強の猫萌え小説
- 巨匠はなんで巨匠なの?
- 実はマルガリータだけが巨匠と呼んでいる
- 神がいるところに悪魔も現れる
- 指輪物語的ラスト
- ヴォランドがマルガリータを試すシーンについて、地上にいられないことが悪魔の正しい契約。ファウストぽい
- ヨシュアとピラトゥスの実際の対話は聖書にはない
- ブルガーコフはレイナルド・アレナスと不遇さとテンションの高さが近いかも
- ヨシュアの理想と共産党の理想が同じ。立場が変わると理想が弾圧につながる
- ロシア・ソ連で不遇だったブルガーコフの恨み節がないとはいえない
- スターリン統治下での宗教弾圧について
事前に想定した以上に、ヨシュアとピラトゥスの関係について語られる時間が長かったです。モスクワでの悪魔たちによる大騒ぎはあまり掘り下げられなかったように思います。あの2人がBLだというのが一番盛り上がったかも。
次は3/22(日)、課題図書はミハル・アイヴァス『黄金時代』です。まだ参加枠はあいていますので、興味のある方はよろしくお願いします。
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