8月に読んだ本(読書メーターより)

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2014年8月の読書メーター
読んだ本の数:5冊
読んだページ数:1872ページ
ナイス数:64ナイス

ルールを変える思考法 (角川EPUB選書)ルールを変える思考法 (角川EPUB選書)感想
ビジネス書を読まない人こそ読むべき、ってよく聞くけど、この本にこそその褒め方がぴったりかも。WEB上に連載がアップされており、基本的にはそこから大きく変わった話はないので、そちらを読んでもいいかも。おもしろさはわけのわからなさから生まれるというのはその通りで、わけのわからなさをキープすることは難しいけれども、明確さを与えてしまうとリミットが見えてしまう。その瀬戸際を維持していくということについて、意外なほど論理的に語られる。http://www.4gamer.net/words/005/W00506/
読了日:8月29日 著者:川上量生
 

謎ときガルシア=マルケス (新潮選書)謎ときガルシア=マルケス (新潮選書)感想
ラテンアメリカ文学翻訳家四天王の1人、木村榮一先生によるガルシア=マルケス読解。ドン・キホーテ、開高健らを援用しつつ、ガルシア=マルケスの生い立ち(『生きて、語り伝える』がコンパクトにまとまっている)から、各作品の分かりやすい解題まで、1冊あると重宝する。他のフエンテスやコルタサルのようなラテンアメリカ文学の執筆者より、意外にもガルシア=マルケスの方が後れてデビューというのも改めて気付かされる。1300円とお買い得なのもありがたい。
読了日:8月24日 著者:木村榮一
 

パン屋再襲撃 (文春文庫)パン屋再襲撃 (文春文庫)感想
小理屈、正確なようで表層的な比喩、生活力のない主人公、正しいジャズ、クールな女性。別にけちをつけているわけじゃない。熱中しなくてもいいんだ、他人のやっていることだから。とはいえ、スライとショスタコーヴィチを一緒に聞く奴の神経がしれないね。ま、同族嫌悪ってやつだよ。そういうのも必要なんだ、自分を有益に保つためにはね。
読了日:8月23日 著者:村上春樹
 

生きて、語り伝える生きて、語り伝える感想
『百年の孤独』を書くまでの自伝。当然、「公的な部分と私的な部分、そして秘密の部分」のうち、秘密の部分はないわけだが、ひらけた海をどこまでも泳いでいけるような心地良い驚きで彼の半生を追体験できる。第3章くらいから鳥の糞から聖性に目覚めるマッチョ、南米飛行機横断のひどい着陸、スペイン異端審問のごとき突如現れる先生やらに囲まれて、顔色の悪い少年が幾度もの引越と退学を繰り返して新聞記者となり、短編小説を書くようになる。ガルシア=マルケスは読むたびにベストが更新されるのが、さらに更新されて万人に勧めたい一冊。
読了日:8月21日 著者:ガブリエル・ガルシア=マルケス
 

ダブリンの人びと (ちくま文庫)ダブリンの人びと (ちくま文庫)感想
逆説的だけど、ウィリアム・トレヴァーやジョン・バンヴィルを評価する人は読んで損なし。どうしてもジョイスというと『ユリシーズ』『フィネガンズ・ウェイク』の難解そうなイメージがつきまとうが、この短篇集はシンプルに場面を切り出したような物語が多く、貧困や傲慢の中で最善を求める行動が導く悲劇を描く。「対応」の救いのない結末や、「母親」のモンペぶりなど、誰もが正義を求めながら客観的に見ると裏返しの行動になってしまう。詳細な当時の地図は参考にしつつ、訳者の解釈とは全く逆に読めてしまうジョイスの懐深さに興味をもった。
読了日:8月11日 著者:ジェイムズジョイス

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