日本酒の飲み方

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若いころには日本酒のおいしさはともかく、すぐに酔っ払って二日酔いになりやすいお酒と思い込んでいた。飲み屋で他の人と呑むと、きちんと日本酒に向き合わないまま、ビールでも呑むかのように乱暴な扱いをしていたのだった。ところが、家でゆっくりと日本酒を呑むようになると徐々に呑み方が分かってきたように思う。少なくとも、考えなしにひょいひょいと喉の奥に放り込んで泥酔するということはなくなった。

鍵は水。そして日本酒の量だ。

水は必ず別のグラスに用意する。小さいコップじゃなくて、なんならジョッキレベルの大きさがいい。仕込み水といって、日本酒を仕込むために使う水を使うと相性がいいなんていいますが、強い硬水じゃなければ、なんなら水道水だっていいのではないか。個人的には水はあまり冷やしすぎていない方がいいと思う。夏だとつい氷を入れて冷たくしたくなるが、日本酒と温度差があまりないようにした方がいい。ビールが好きな人は炭酸水なんかもよさそう。

準備した水は日本酒一口、水一口のペースで呑んでいくといい。「日本酒の味がわからなくなる」というよりは、日本酒の味を毎回リセットするような感じで呑む。日本酒の味を受け止めつつ、胃の中では1/3くらいに日本酒が薄まっているので、これだとそんなに悪酔いしない。もっとも、水を準備したり注文することを忘れてしまうことが多いので、外で呑む場合は日本酒1合にコップ1杯の水を合わせて注文するのがよさそう。

次に自分が呑める日本酒の量を知っておくことが大切。普段ビール1リットルくらいで酔っ払う人なら、だいたい2合くらいがその日の限界なのではないか。2合ってビールと比較すると分量がものすごく少ない。だから水で割増しながら飲まないと、当然のごとく日本酒のほうが度数が高いので、あっという間に酔っ払う。日本酒の場合、自分が酔っていると意識するのが他のお酒とくらべて遅いような気がする。まだ平気、と思っていても、知らない間に日本酒に飲み込まれているような。

また、日本酒は喉の奥で呑むものではなく、1sipの量はビールの半分くらいだ。口の中を湿らせる、というくらいの気持ちが一口の量。ということを序盤でなんとなくこころがけておくと、一気に呑んで酩酊するということがないので、後半は気持ちよく酔えて、「じゃあそろそろ」なんて余裕も出る、というのはおっさんだからなのだろうか。

ともあれ、日本酒はうまいし、ワインやビールのように料理を問わない。魚でも肉でも野菜でもオーケー。学生の頃は安酒を一升瓶からどぼどぼ注がれたりしましたが、最近の日本酒は安いのでもかなりうまいし、ワイン同様古酒のおもしろさも楽しまれつつある。それには他人を介さずに1人で酒に向きあう時間があるといいかも、というお話でした。

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