読書部活動第35回キジ・ジョンスン『霧に橋を架ける』

Pocket

キジ・ジョンスンについては詳しいことは知らないが、前評判が良いことからあまり邦訳のない作家をとりあげるのも、偏見なく意見が出ていいかも、というのが選書理由であります。

参加者は12名。参加者が多いこともさることながら、短篇集は一つ一つに時間がかかり、長編よりもそれぞれの内容を詳しく話しきれないことが分かったので、今後は時間配分に注意したいところ。

参加者の意見はだいたい以下のとおり。

  • 寓話を示して、人に共感・考えさせるスタイルが多い。
  • ぐっとくるポイントがなく、救いがあって終わる。
  • 唯一無二感がない。
  • ミランダ・ジュライ、バドニッツなどとくらべてしまう
  • ケリー・リンクあたりのハヤカワFTのイメージ。
  • すべてにおいて感情が先に立っている
  • 世界観の構築が甘い
  • 映像としておもしろい。
  • 表題作が演歌ぽい、山田洋次監督で高倉健主演でありそう
  • 言葉になると感情が陳腐になってしまうことを意識している
  • トレードオフがテーマ
  • 状況に流される話が多く、主人公たちには運命にあらがってほしい
  • ディスコミュニケーションが主題になっており、人はみなわかっているつもりなだけ、ということを描いている
  • 翻訳が女性的な印象を受けるので、中性的になっていたほうがいい

個人的には、物語は上手なんだけど、世界観に納得出来ないことが多くて、合間合間に悲劇のための事件を起こす作家の手が見えてしまうところが苦手でした。

追記:「鹿のシカゾウ亭」という居酒屋が出てくるのだが、英語でなんというかが気になっていた。調べてもらったらdeer the heart、つまり心臓と鹿をかけてシカゾウなのだよ!

次回は9月21日(日)。意外な場所で開催します。課題図書は未定。

コメント