コケカツ! 奥多摩某所

山櫻 Bryophytes

毎年3月から4月にかけては読書会をお休みして、苔活動(コケカツ!)に集中するつもりなのだけど、年度が替わるこの時期はなぜか忙しくて山に行くことができない日が続く。あと、気候が変わって気圧が変化しやすいのも個人的につらい。そんなこんなで、前回は雨から雪に変わった3月中旬から約1ヵ月たって、ようやく山に行けた。この日は山の上でも雲がほとんど見えない青空で、1ヵ月前にはいなかった蝶や花をあちこちで見かけた。都心の桜はほぼ散ってしまったが、山の上は今が盛り。山中の緑と茶色の中に突然桜が出てくると自然と嬉しくなってしまう。苔と同じで、いいものを見つけたことが嬉しい。

山桜

いつも登山道とはいえアスファルトの部分しか見ていなかったところを、今回はぐっと踏み込んで奥地にある大きな滝まで歩きつつ苔も見る、というのが今回の目標。何度も見たところも冬枯れで草がなくなっていて、気になるところがいくつもあり、そのたびに最初の決意を忘れて足を止めてしまう。

蒴ありクサリゴケ?

蒴ありクサリゴケ?

ジャゴケはもう蒴が終わりかけでした。あと1週間早く来るべきだった。

ジャゴケ

今回一番うれしかった、謎の苔類の長々しい蒴。ツキヌキゴケ(Calypogeia)種だろうか。長く伸びてから蒴が割れるものと短い時点で割れてしまうものがあることが分かった。気温や湿度のタイミングで高さが変わるのだろうか。

Calypogeia?

ジャゴケの間からひょいひょい蒴を伸ばしていくコバノチョウチンゴケ。混ざりの美学?

ジャゴケとコバノチョウチンゴケ

びっくりしたのがヒシャクゴケの仲間がいたこと。ノコギリコオイゴケは離れたところで見たことがあるけど、これはちょっとちがう。葉の中心に中肋のような線が明瞭に入っている。平凡社の図鑑によるとシロコオイゴケの特徴なんだけど、亜高山帯以上に生息と書かれていて、ここは全く該当しない。亜高山帯以下にもいるのかな?

シロコオイゴケ

コケ愛好家はみんなご存じですが、最近相次いでコケの本が出ています。コケを見るのに時期は関係ないという方もいらっしゃいますが、やはり春の蒴が出るこの時期が一番楽しいように思います。参考書片手にぜひ。

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