京都へ日帰りで2016苔・こけ・コケ展を見てきました

Bryophytes
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実は京都へ行ったのは3回だけ(そのうちの1回は修学旅行で、もう1回は京フェス(SF関連))。京フェスの時は覚えていないけど、毎回秋に行っていて毎回すっきり快晴で、今回もそのジンクスは守られた。

車窓から富士山は初めて

車窓から富士山は初めて

京都へ着いたら地下鉄にすぐ乗り換えてしまうので、行きも帰りも京都駅の外観を見ることはできなかった。北山駅で外に出てみると何県に連れられてきたのかわからないくらい自然が生い茂っている京都府立植物園が目の前にある。ここで2016年11月11日〜13日まで「苔・こけ・コケ展」が開催されているのです。去年の春に苔の魅力にとりつかれ、秋にこのイベントの存在を知るも家庭の事情で行けず、今年こそはと前のめりでやってきました。入園するとなんだか広さが東京とちがう。都内の植物園にすべて行ったわけではないけれど、木の大きさやひとつひとつの植物のスペースが広くて、ちょっとした森になっている。そして木々の根元には苔たちが昨日の雨を受けて緑色に輝いているのも都内とちがうところ。

京都は紅葉がはじまっています

京都は紅葉がはじまっています

コスモスが花盛り

コスモスが花盛り

植物園は広くて南側にある会場にたどりつくまでふらふらと木々や花を見ているだけでも楽しく、本来の目的である苔・こけ・コケ展を忘れそうになる。ようやく会場に着くと始まって1時間もたっていないのに大勢の人。苔ガールと呼ばれる若年層の女性もいるけど、若い男性二人組やヤンキーぽい家族連れもいたりする。苔は意外にも世代や文化を越えて「なんとなくいい……」と思われるものなのかもしれない。

苔・こけ・コケ展会場

苔・こけ・コケ展会場

まずはMOSS LIGHT LEDがお出迎え。5分に1回「これは売り物じゃないの?」と聞かれていて大変そうだった。光源に電気を使うのでそのあたりの安全を確保するのが大変なので商品化しない、という話しだったような。写真で見るだけだと大きそうでうちには置けないなと思っていたのだけど、実際に見てしまうと「これはいいものだ……」と一目惚れ。みんなが欲しがる気持ち、よく分かります。

MOSS LIGHT LED

MOSS LIGHT LED

MOSS LIGHT LEDがあればいくらでも酒が呑めそう

MOSS LIGHT LEDがあればいくらでも酒が呑めそう

さらに壁には岡山コケの会の方々による美麗な苔の写真と解説が展示されている。特にフウリンゴケの名前の由来となる風鈴らしい蒴の写真には感銘を受けました。わたしもいつかこんな写真が撮れるようになりたい……。

岡山コケの会の展示。書籍化してほしい

岡山コケの会の展示。書籍化してほしい

会場奥では京都らしく(?)抹茶の提供も行っていたようですが、わたしの目は右手にある苔の数々に釘付け。盆栽に使われる苔はもちろん、白眉は中央に展示されている珍しい苔の数々に名前がつけられているスポット。図鑑や書籍など写真では見たことがある苔たちの実物がある! 中でも見所は関東にはいないと言われるコマチゴケ(苔類)! 雄株の造精器が三角のおむすびみたいで、全体のバランスもすごくきれい。小野小町からとられているという美しさは伊達じゃなくて、このために3万円払って京都へ行ったようなものです。

コマチゴケ

コマチゴケ

コマチゴケの密集具合

コマチゴケの密集具合

コマチゴケの造精器

コマチゴケの造精器

他にもオオカサゴケやコウヤノマンネングサがわんさか生えているコーナーがあったり、「ほっといても家の木や瓦にクジャクゴケが生えてきちゃうんだよー」と羨ましい困りごとをしているスタッフさんがいたりと、コンクリートの東京砂漠で暮らしている身にはうらやましい話しばかり。今回つくづく思ったのは京都には土が多いから苔が育つのだということです。盆地に囲まれているゆえに不要なところにはコンクリートを敷かず、街中を川が流れていることもあり、京都の町全体に湿度が多い気がしました。そういうところだから苔が自然と育つのでしょう。東京みたいにコンクリートで覆うと水をはじいてしまい、冬になると空気中の水分量がなくなってしまうのかも。このあたり、誰か研究していないのかな?

品種別苔コーナー

品種別苔コーナー

ゴージャスなオオカサゴケ

ゴージャスなオオカサゴケ

物販コーナーには苔テラリウムや軽石、苔そのものの販売も行っていました。東京23区では育てるのが困難なので涙を吞んで見送ります。でも手ぬぐいは買ってしまいました! 蘚類だけじゃなく苔類もきちんと描かれていてうれしい。他にTシャツやバンダナ、ピアス(!)もあります。苔ネックレスとかあったら似合いもしないのに買ってしまいそう……。

苔手ぬぐい

苔手ぬぐい

というわけで、1年越しの夢を果たしてきました。上記したように東京はおそろしく苔に向かない環境なのは重々承知の上で、やっぱり東京でも苔の展示会があったらいいなあと思います。知る人ぞ知る趣味ではなくて、大事な環境指標になったりする小さくても大切な苔、知らない人が知るいい機会の展覧会だと思います。紅葉と絡めてぜひ足を運んでほしい、そして運営の方々にはこれからも続けて欲しいと思いました。

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