2大かっこいい蘚類 

Bryophytes
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苔はきれいとか美しいとか形容されることが多い。なにせ、クジャクゴケなどは図鑑ですら「大型で美しい」と説明されていたりする。個人的には図鑑のような公平性を求められる文章で「美しい」と形容するのはちょっと疑問を感じるのだけど、確かにそう言わざるを得ない美しさと力強さがクジャクゴケにあるのは事実。つまり、クジャクゴケはざっくり言うと「かっこいい」。

かっこいい苔という形容は、おおむね蘚類に使われるように思う。尖った葉、きりっと垂直に伸びる茎、細い柄からひゅるりと伸びる蒴。小さいのにしっかりと天に向かって伸びていく様がかっこいい。一方で、ジャゴケのような「葉状体」と言われる葉っぱばかりの苔は、じめじめした所に生えていてちょっと不衛生に見える。触り心地も密集して生えてふわふわさらさらな蘚類に比べるといまいちだ。そもそも視野に入らないほど小さいから「かっこいい」「かっこわるい」という形容詞さえつけられないのかも。だとしたらわたしが言おう、かっこいい蘚類はある、と。

蘚類の中でもメジャーかつかっこいいのは、スギゴケ(コスギゴケ)とナミガタタチゴケ。断定します。どちらも都心でもかろうじて見られるけど、勢い的にはナミガタタチゴケの方が多いかも。コスギゴケはナミガタタチゴケよりも細胞が厚い。少数精鋭のコスギゴケ対、軍勢を率いるナミガタタチゴケ。ちなみに、わたしは苔を見始めて最初の頃は、コスギゴケとナミガタタチゴケの区別がつきませんでした。

コスギゴケ

コスギゴケ

都内の神社などでたまに見かけるコスギゴケ。水がありすぎてもなさすぎてもダメで、日当たりがよすぎてもまったくなくてもダメだそう。雑誌「望星」では「苔は貴族」とも評されていました。

ナミガタタチゴケ

ナミガタタチゴケ

葉のふちのぎざぎざ、葉の横皺が特徴的なナミガタタチゴケ。都心でもちょっと歴史のある神社仏閣などの庭でよく見かけます。集団でもさもさと生え、乾くと縮み、濡れるとつやつやと葉が開いてきれい。湿度によって葉の形が変わるというのも苔のおもしろい特徴です。

苔についてこんな感じでだらだらとおもしろい種類とか造形を紹介していければと思っています。かんたんに「苔」とひとかたまりで見るレベルから、もう一歩進めて、樋口先生曰く「ルーペで見る苔」レベルの画像を紹介していきたい。

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