苔湯酒活動 三頭山付近

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知人に苔の魅力を教えられた。離れてみると緑色の塊なのに、近づいてルーペで観察してみると知らない森に迷い込んだような、まったく異なる造形に見える不思議がおもしろい。近所の苔はおおよそ把握したので、やはりちがう種類が見てみたいと思い、山へ。そのため、去年まで「山湯酒活動」としていたところ、今年からは「苔湯酒活動」となる。たぶん、山の頂上を目指すことはそうそうないと思うので、山の代わりに苔とする。

東京の近場なら奥多摩だが、その中でも今回選んだのは三頭山の脇を流れるサイグチ沢。まず、登山客はほとんどが三頭山の頂上を目指すので、頂上へ遠回りになるこちらのルートを選ぶ人がほぼいないため、変な格好で苔を見ていても不審に思われない。次に川が近いから苔の種類が豊富ではないかという推測。さらに、奥多摩から三頭山へのルートはかなり急坂だが、このルートは鞘口峠までなので登りもそれほどきつくないだろうという期待。

5:40くらいに新宿を出ると、8:13に奥多摩駅に着く。バスの発車は8:30なのだが、この時期は登山客で混雑するため、早めに着いてバスの列に並んでおくと座って現地までたどりつける。「峰谷橋」までバスで20分くらいはあるので、座れるなら座っておいた方が後々楽。もう一つ先のバス停「小河内神社」の方が目的地に近いが、こちらで下りてトイレを使わせてもらう。奥多摩駅で行こうとするとバスの列が進んでしまうので、ここまで我慢するのが得策なのです。

周囲はちょうどソメイヨシノとベニヤマザクラが花開き、鶯が鳴いている。まずはいつも楽しみにしているドラム缶橋。なお、撮影はiPhone5Sと10倍のルーペだけなので、接写はほとんどピントが合いませんのでご了承ください。

ドラム缶橋

梨木香歩がカヤックの魅力についてよく語っているが、この橋の中央に立って、周囲がすべて水に囲まれている場所に一人で浮かんでいることの孤独感と他者との距離感が心地良いことがわかる。「わたしは誰にも触られない」という聖域のように感じるのかもしれない。

渡りきるとすぐに三頭山登山者とは別のルートへ。ここから「山のふるさと村」までは苔時間。足下よりも、むしろ腰の辺りの土にいろいろな苔があった。

スギゴケ? スナゴケ?
スギゴケ? スナゴケ? 縄状になっているのはおそらく乾燥している同じ個体。

これがスギゴケ?
これがスギゴケ? 前の苔よりも葉が堅そう。

ネズミノシッポゴケ
ネズミノシッポゴケともネズミノオゴケとも。松の花に似ていると思う。

コツボゴケ?
コツボゴケ? 朔の形は似ているが、一般的なコツボゴケは長い茎があるようで、それがないから違う種類かも。

チヂミバカヤゴケ?
チヂミバカヤゴケ? 杉の林が中心なので苔類はこれとゼニゴケ・ジャゴケくらいだった。

タマゴケ!
タマゴケ! 見たいと思っていたのですごくうれしい。しかもこの1カ所しか見つけられなかった。

ホソバオキナゴケ
たぶんホソバオキナゴケ。乾燥して白くなっているものも含め、たくさん生えていた。数日前に雨があったはずだが、ちょっと天気がよくなるとすぐに乾燥してしまうみたい。

クロゴケ?
岩の上に生えているのはひときわ黒かったが、乾燥してそうなっているのかわからず。あとでペットボトルの水をかけたらどうなるか試せばよかったと気づくが後の祭り。

朔祭り
春なので朔祭り。生命の形はおもしろい。

ふしぎなおどりをおどりそう
ゾンビぽい「ヤグラゴケ」。こいつは苔じゃなくて地衣類。

鞘口峠へ残り30分くらいはずっと厳しい坂でつらかったけど、おおむね楽なコース。13時に出るバスで武蔵五日市まで出てしまい、拝島の「湯楽の里」でひとっ風呂。休日の15時頃は意外に混んでいる。缶ビールを開ける、この時のために山に登るのである。

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