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2006年03月05日

FM「APHRODISIAC」

Aphrodisiac
Aphrodisiac
posted with amazlet on 06.10.15
FM
Mfn (1992/10/01)
売り上げランキング: 196,216
あまりにも精神的に落ち込んでいるので、単調作業で手を動かして調子を取り戻そうと思って、いらない本やCDを地道にamazon出品中。しかしたいていは仕入れ値と同じかそれ以下の値段しかなく、元を取れるだけでもいいかとぼんやりしていたら、突然このCDのすごい高値を見つけて驚く。販売価格より高いですよ。そんなすごいかなー、と半信半疑でプレイヤーへ。

いやはや、あまりに理想的なハードロックで驚く。黒い背景に、破れた穴から警帽をかぶったサイが葉巻をくわえてこちらを挑発するというダサいとしか言いようのないジャケットは疲れた笑いが出てくるばかり。デスメタルではよく悪趣味を強調するジャケットがありますが、正統派な音でふらりと趣味が悪いとかえってつらい。ちなみにAPHRODISIACとは媚薬の意味だそうです。

IMG_4431.jpg

これがサイのマークのジャケット。ダサい。

IMG_4430.jpg

こっちはインナーのメンバーイラスト。これはひどい。

しかし、適度に力の抜けて伸びやかな声のヴォーカル、若干エコーかかりすぎで弾きまくりのギターで、まだPanteraとDream Theaterに支配されていない音(90年代はこの2つのバンドの亜流ばっかりでハードロックがつまらなくなったという思いこみがあります)にちょっと感動。Bad Companyあたりのブルージーさに通じるものがあるけど、むしろ哀愁のあるロマンチックなところやクリアなトーンが印象に残ります。何よりリフのわかりやすさがすてき。伊藤政則さんの解説ではThunderあたりとも比較されていますね。10年くらい前に買ったときは良さがいまいち分からなかったんだけど、今聴き直したらおもしろくなるのかも。

それにしても、ハードロックはいい曲でも聴き疲れしちゃうのは、こちらのこらえ性のなさが原因か。

2007年08月09日

キックしておくれわたしの心

Dr. Feelgood
Dr. Feelgood
posted with amazlet on 07.08.09
Mötley Crüe
Motley (2003/04/08)
売り上げランキング: 103038

中学、高校時代、最寄りのコンビニまで5kmもあるような田舎に住んでいたわたしにとって、ハードロックこそはサンクチュアリだった。小遣いなんて雀の涙を通り越してハチドリクラスだったので、買う時はじっくり吟味しまくった。しかし最初に買ったAC/DC「ギター殺人事件」という最悪なタイトルは音楽的にもわたしが望むLAメタル系の音とはかけ離れていてがっくりきたし、次は修学旅行の小遣いを残してその帰りに買ったRainbow「Kill the King」は古くさくてがっくりだった。わたしにはBon Joviの明快で陰のあるロック、Gunsの溜め込んだ鬱屈を一気に晴らすような勢いのあるロックが必要だった。

そこで出会ったのがMotley Clueの「Dr.Feelgood」である。これはタイトル通りわたしのハートをキックスタートしてブリジストン3段ギアの自転車を2倍にも3倍にも速くしてくれた。これですごくファンになってレンタルCD屋で前のアルバムを借りてカセットにコピーしたけれども正直いまいち。このアルバムの重みは、金属製でありながらどの音楽よりも軽やかに疾走していた。Dr.Feelgoodで盛大に始まり、次の2曲では卑猥な安宿めいたけだるさを演出し、Kickstart My Heartでぶっとばす。この構成には今でもノックアウトされてしまう。

今日は10年ぶりくらいでこのアルバムを聴いた。自分で所有したのは初めて。30超えてこれほど手に入れてうれしいアルバムも久しぶりなのです。思えばわたしがメタルを聴いていた頃はJudas Priestの「Painkiller」がありIron Maidenの「No Prayer for the dying」があり、えらい時期だった。

あ、今、Slice of your pieでタメモードに入ったけど、これってBeatlesの「Abbey Road」のA面最後"I Want You (She's So Heavy)"じゃないですか。うわー。どっちも無人島に持っていくアルバムだというのに、今頃になって気づくなんて。ミネソタのジョシュアさんはとっくにお見通しだったようです。でも、わたしとしてはこれはパクリではなく、リスペクトと捉えたい。だって、このエンディングは聴く人が聴けば一発で同じだと分かるはず。愛好家故の確信犯にちがいありません。

今まがりなりにもアンプを通してスピーカーで聴くとエコーのかかり具合やベースのしっかり感ががつんがつんと。当時はウォークマンかうらぶれたシングルカセット+縦開きCDプレイヤーだったので音はしょぼしょぼだった。深夜には木造の家で隣に響かないように小さな音で再生し、寝ながらヘッドバンギングしたものです(それも坊主頭で)。

あれから15年。灼熱の東京でネクタイが首を巻付けていますが、わたしの耳にはまだあのこもったKickstart my heartが聴こえます。まだまだこれで走れます。今、あの頃憧れていた一人暮らしに好きなだけ(というほどでもないけど)大きい音で音楽を聴ける環境にあるのだから、怠けていてはあの頃のわたしに申し開きができない。走らなければ。

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