梨木香歩の同名作と前日までまちがえていたのはお約束。鬱になる話なんて書いてたっけかなー? と1、2年前に読んでいるのに中身を覚えていないわたしが悪い。
この映画の一番すばらしかったのは、夫婦が最初に見せるものすごいすれちがいぶり。せっかく旦那にいいことがあったというのに、遅くなって帰ってきたことに対する嫁のいちゃもんがすごい。定型句で正論を述べ立てる嫁はすでにモンスターと化しており、背景で「ドモアリガット、ミスターロボット」と聞こえていたのはわたしだけではあるまい。この場合はミセスか。あれ、ミズって言わないと差別だっけ。こえー、規則こえーと震え上がるわたしを尻目に、旦那の方は「いやあのその、たたないし」なんて平気の平左で返答している。ここのかけあいがすごく良くて、あと30分くらいバリエーションを見たかった。場内もここの反応がよかった。
逆に言うと以降はどんどん散漫になっていったとも言える。特におかあちゃんの話は詰め込みすぎてそれぞれが薄くなっちゃった。壺、なくていいじゃん。主題が「夫婦といえども互いをわかり合えない」という永遠のテーマなんだから、夫婦だけでこってりやってほしかった、というのは贅沢なくらいいい映画だったのですけれども。